個人的なおすすめ 終

   はいどうもー、4回生のふじもとです。よろしくおねがいします。

犬好き仲間のとっちーからバトンいただき光栄でございます。またみんなに自慢できることが増えました。

 遅くなってしまい申し訳ないです。忘れてたわけではないんですが、なかなか時間とモチベーションのタイミングが合わず、今日になってしまいました。


 さて、1回生の頃から続けている“個人的なおすすめ”シリーズ。四回目となる今回で満を持して連載終了となります。第一回は本、第二回は漫画、第三回はドラマと様々なテーマを扱ってきましたが、四回目ともなると本当の本当にネタ切れで書くことが尽きてしまいました。ということで、大変不本意ではありますが最後はアコギ部員らしく、無難に音楽をテーマにしたいと思います。


 ある曲を好きになる理由やきっかけは人それぞれだと思いますが、あえて大雑把に区別すると「メロディー」派と「歌詞」派に分けることが出来ると思います。その枠にあてはめると、僕は歌詞派になります。聴き始めは何とも思っていなくても、途中でグッとくるフレーズがあると一気にその曲を好きになってしまうことが度々あります。ただそのワンフレーズを聴くためだけに自分のプレイリストに入れることがあります。振り返ってみると自分の人生で何度も繰り返し再生している曲は、やっぱり歌詞に魅了されていることが多いのです。


 ということで今回は、某番組にインスピレーションを受け個人的なおすすめグッとフレーズを紹介したいと思います。たくさんあり過ぎて選ぶのが難しいのですが、今の気持ちを最優先にして書いていこうと思います。毎度のことながら今回の注意点としましては、僕の感性を最重要視して歌詞について考察、解釈してますので、作詞者本人の意図をどこまで汲み取れているのか定かではなく、あくまで一人の鑑賞者の感想としてご理解ください。


 では、さっそく。一つ目に紹介したいのは、おそらくみなさんご存じミスターチルドレンの『終わりなき旅』の中のワンフレーズです。歌詞がいい曲について話していると必ずと言っていいほど名前が出る名曲です。この曲に関しては歌詞全体が名言の宝庫であり、人生の座右の曲としている人も多いでしょう。特に「高ければ高い壁の方が 登った時気持ちいいもんな」はストレートに胸に刺さる歌詞ですね。全体を通して歌詞の力が圧倒的すぎて、気軽に聴くことすらためらってしまう程です。そんな中でも、個人的なグッとフレーズが序盤Aメロの「カンナみたいにね命を削ってさ 情熱をともしては また光と影を連れて 進むんだ」の部分です。このフレーズで好きなのは比喩表現の巧みさです。これを聴くとき僕の中でイメージされるのは、工具の鉋で木材を削り、その木を基に炎を燃やして明かりをつけて進むシーンです。木材が命、炎が情熱、そしてその灯された炎に照らされて生じる光と影がそのまま人生の光と影を連想させているようで、なんとも詩的な表現のように感じました。聴くたびに自分も、情熱が消えないように日々命を削り、真っ暗でどんなことが起こるか分からない自分の人生を進んでいこうと勇気づけてくれる曲です。また、暑い夏に咲くカンナという花の花言葉には「情熱」という意味もあるらしく、すごすぎてひれ伏すしかありません。


 続いて、二つ目に紹介したいのは、バーンアウトシンドロームズの「ヒカリアレ」です。アニメのハイキューのopに使われていたこともあり、聞いたらピンとくる人も多いでしょう。しかし、その歌詞をフルでしっかりと聞いたことある人は意外と少ないかもしれません。独特の言葉遣いを基に比喩表現をするアーティストのため、この曲の歌詞についても巧みな比喩表現が多用されています。そんな中、僕が思うグッとフレーズは「夢 十字架のように背負い 楽園(エデン)を目指す戦士たちに」という部分です。この部分には、夢を十字架という重荷に例えている点にすごく共感できたことで一気に引き込まれました。自分語りにはなってしまいますが、僕は将来どうしてもやってみたい仕事があってそのためだけに今の大学、今の学部に来ました。授業もゼミも論文のテーマもアルバイトも、全てその仕事に就くために有利に働くよう逆算して計画し選択してきました。そのように生きていると、ふと気づくのが自分の視野の狭さです。夢が叶ったら幸せ、叶わなかったら不幸せという二極化した価値観に縛られ、自分の中の他の可能性を見落としてしまうかもしれません。そして、途中苦しくてすべて投げ出したくなる時があっても、そうすると今度は夢が叶わなかったという現実に苦しむことになると考えてしまいます。つまり、夢を持つということは同時に逃げられない困難や負担がのししかかってくるという点で、十字架を背負うことと通ずるものがあると思ってます。偉い人がやりたいことや夢を持つことの重要性を強調している昨今、ある種の諸刃の剣のような夢の二面性の特徴を歌詞に落とし込んでいるこのフレーズに、色々と考えを巡らせてしまいます。ちなみに、この曲は他にも夢を叶えることについてのすばらしい比喩表現が沢山あるので気になった方は是非。曲名である「ヒカリアレ」の「ヒカリ」とは何なのか、誰に向けての曲なのかも途中で判明するので、最後まで歌詞見ながら聴いてみてください。


 以上。最後なんで思ったよりかなり長くなってしまいました。ほんとはもっと書きたいことがあるのですがキリがないのでこの辺で終了したいと思います。ってなわけで卒業します。が、たぶん卒業してからも会える人結構いると思うんでよろしくお願います。おれたちの戦いはこれからだ!


 4年間のご愛読ありがとうございました!花光先生の次回作にご期待ください